初恋は夢の中
パンッ!!
パンッ!!


「ぎゃ~!」
私は音に驚き、先生に抱き付いて叫んだ。


パッと、灯りがつく。

「ゴメン、ゴメン。」桃子が、手を合わせて謝った。

「桃子ぉ。だから言っただろう?灯りをつけてからだって。」
桃子の後ろから、進藤先生が言った。

「私ったら、ついつい慌てちゃって…。


私はまだ、先生にしがみついたままだった。

「じゃぁ、もう一度始めからね…」


パンッ! パンッ!

クラッカーが鳴る。


「先生、美和子!お誕生日、おめでとう!!」
進藤先生と桃子が一斉に言った。



私「先生?」
先生「美和子?」

「―― えっ…。」

「せ、先生!私とおんなじ誕生日だったのぉ…」
思わず叫んだ。


「そぉ~なのよぉ。私も、誠一さんに聞いてビックリしちゃった…。誕生日が一緒って、運命よねぇ…」
桃子は、うっとりしながら言った。





「さぁ、さぁ。座って!」
桃子が、促す。


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