シュウ教授の怪しい研究室
ソファーに力無く座り私の顎をそっと掴んで持ち上げる教授
「この新薬を飲めばすぐに治りますよ」
「飲まなかったら……?」
「一号がどうなるかまでは把握出来ません。いや、どうなるか経過を見ながら観察もいいですね。まだ誰も試したことありませんから」
その口振りは間違いなく私を人体実験用の人間と見ている
目つきもどこか別人に見えて
間違いなく私はこのままだったら怪しい実験の餌食になるかもしれない
しかし教授の新薬が無ければ……!
「わかり…ましたから……っ、助けて下さいっ」
「私は嘘と裏切りが何よりも嫌いです。私の元でサンプルになりますか?」
教授の言葉に私はお腹の痛みを堪えながら、小さく頷いた
「……これで契約完了ですね」
目を細めニッコリ笑うと
教授は私に新薬を手渡した
「ここじゃ可哀想なのでトイレで飲んでください」
そう言われ私はもたつく足取りで案内されたトイレへ…
……
………
ジャーッ!ゴボボッ!!
「ってこれ、ただの下剤じゃないですか!むしろお腹スッキリしましたよ!!」
「それは良かったですね」
サンプル一号
教授の手のひらの上でまんまと転がされた