シュウ教授の怪しい研究室

全真相、そして……

――会いにくいなぁ


一週間ぶりにやってきた研究室




教授にどうしても会いにくくて

インフルエンザだと偽り休んだのだ



しかしもうインフルエンザの季節は終わり、杉花粉の時期


「今度は杉花粉がヒドくて一週間休みますって言おうかな……。いや、リンゴ病の方がいいかな?」



扉の前でブツブツと独り言を言う私の背後に

ぬ〜んとそびえ立つ長身の男



「リンゴ病よりおたふく風邪はどうでしょう?伝染病ですから」

「それがいい!そうすれば来なくてすむ……、っておぉぉぉおおいいい!!」



後ろから聞こえてきた謎の助言に

フムフムと納得しながら振り返った私の目に飛び込んできた、驚愕の光景!



「教授!どうしたんですか、その顔!!」



ヒゲは伸びっぱなしで髪型はいつも以上にボサボサ


しかも頬はこけその顔色はどうみても血色が悪かった



「フフフ…。美味しそうな食べ物発見!!」

「ちょっ!人の頭をかじらないで下さい!!」



眼鏡がキラリと怪しく光ったと思えば

何がどう美味しく見えたのか私の頭を思いっきりかじってきたのだ



「痛たたたた!オイこらっ、髪!髪の毛をムシャムシャしない!!」
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