シュウ教授の怪しい研究室
「すみません……。つい出来心で……」


ソファーにしょぼんと座り申し訳なさそうに身を小さくして呟く教授



「って万引きした中年オヤジみたいな事言わないでください」

「お?一号も結構見てますね、テレビでよくやってる万引きGメンドキュメンタリー」

「べっ、別にいいじゃないですか////」



私の言葉に教授が嬉しそうににやける


「って話をそらさないで下さいっ!」



危うく教授のペースに巻き込まれそうになったが
ここはしっかり気を確かに!


「その荒くれよう、何かあったんですか?」



一週間来てない研究室はまるでゴミ屋敷のような激しい散らかりようだった



まぁ内心、散らかってるだろうなとは思っていたものの

この部屋の惨劇は想像以上のものだった



鉛筆削りの削りカスは床に散らばり

中村さんのエサが至る所に零され


しまいにはいつも使ってるコーヒーカップには
MIOを飲んだと思われる茶渋がくっきり残ってるじゃないか!!



「だってお腹すいて力が出な」

グルキュルル〜〜ッ!!


教授が力なく言ったと同時に腹の虫がとんでも無い大音量で鳴いた
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