シュウ教授の怪しい研究室
教授に抱きしめられてるだけでも胸のドキドキが収まらないのに

自分の行動を意図も簡単にバレてたなんて
恥ずかしいやら、情けないやら……




「あの場所にいたのは見合いを盗み聞きしにきたからですよね?」


ハハハ…もう何でもお見通しなのね


教授に何もかも知られている以上
今更隠す理由もない



私は手紙を勝手に持ち出した事から全てを教授に話した



「一号」


抱きしめていた腕をほどき真顔で私を見下ろす教授


――やっぱ…怒ってるよね


恐る恐る教授を見上げると……




「ったくお前さんというやつは!」



そう言って私の両頬を指で摘み
おもいっきり横に引っ張ってきた


「いででででっ!!」


口が裂けそうなぐらい力強くで引っ張る力に

思わず悲鳴をあげる私



「何であの時、私から逃げたんですかっ!そのままエレベーターに乗って!」



眉毛を釣り上げ私に対して怒る教授



あの時とは、ホテルで教授にばったり会った時のことだろう



まさかあの現場に櫻子が現れるとは思わず
急に気まずくなった私は教授の掴む腕を振り切り一人エレベーターに乗り込んだのだ
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