シュウ教授の怪しい研究室

「って言うのは冗談ですよ。今年もいい年でありますようにとお願いしました」

「っ…/////」



ニコッと笑う教授の屈託の無い笑みに
さっきまでのやりきれない気持ちが一瞬で吹き飛ぶ


――ホント、教授って不思議な人なんだから



煮汁が染みた大根を熱々そうに食べる横顔を見て、何だか自分まで幸せな気持ちになれた



「そういえば神社で引いたおみくじ驚きましたね!揃って大吉で、しかも同じ番号なんて」

「一号はわかってませんねぇ…。あんなものは確率の問題なのです」

「そんな事言ったら、おみくじの意味無いじゃないですか」

「全部でみくじの種類は一八〇種類。それを結果分の数だけ割って、それからまた大吉だけを覗いた数字で因数分解……」

「あ、もういいです。また話長くなりそうなので」




二人が引いたおみくじは
境内の木に揃って結びつけてきた






全体運


前途多難だが叶い事は願うでしょう



恋愛運


大事な人が現れ
それは自分の近くにいるでしょう

しかし常に困難がつきものでしょう
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