シュウ教授の怪しい研究室

ドリフと教授


ゴホゴホッ!!


師走の風が身にしみる今日この頃



まさかとは思ったが

この私が風邪を引くなんて……!



「大丈夫かぁ?繭」


机の上にグッタリともたれかかる私に

由香里が心配そうに声をかけてくれた




「まぁ熱が無いだけ有り難いけどね」

マスクをしたまま咳払い



間違いなく風邪の症状だと自覚するまで、時間はかからなかった


昨日からとてつもない寒気がして
教授に連絡して学校が終わったら即帰宅して布団の中に潜り込んだ



熱は無いもののだるさが全身を蝕み

夜中には淡が絡む苦しい咳で一睡も出来なかった




ひとまず自宅にあった複合型風邪薬を飲んで様子を見たが……



「その……ヤバいバイトが発端じゃねぇの??」


ハハハと愛想笑いする余裕はまだあるみたいだ



というのも、教授からサンプル仕事内容は
絶対に他言しないようにときつく言われているのだ


そりゃ、わんこそばを人間はどれだけ限界まで食べられるか実験とか

炭酸飲料をゲップせずにどれだけ飲めるかなど
芸人並みに体を張った大変な人体実験ばかり


――普通のバイトよりハードなんですけど…
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