シュウ教授の怪しい研究室
その量に圧倒されたのか
「……」
一号は唖然としたままです
「基本甘い物はキライなのを知ってて渡してくるので、みんな他の男子院生や職場仲間に配ってしまいますがね」
自然と出た何気ない一言
それは私にとって何の意味も持たない、記憶にすら残らない言葉です
しかし……
「どうしました?一号」
しばらく段ボールの前に座り中身を覗いたまま動かない一号に
私は近寄って声をかけました
「あ……、いえ。何でも無いです」
へへっと笑いながらスッと立ち上がる一号
そして私の横を通り過ぎ何事もなかったかのように中村さんと話し出しました
あ、ちなみに中村さんとは
烏骨鶏のメスで、生まれたてのひよこの状態で知り合いの教授からもらい受けた鶏です
初めはいつかタンドリーチキンに!と思って世話をしていましたが
育てていく内にどんどん愛着が湧いて、今では中村さんの産みたて卵を食べることから朝が始まるのです
と、話は脱線しましたが
一号の様子が違うと私はすぐに感じました
いつも…///
いつも貴方だけを見つめているから