シュウ教授の怪しい研究室
『そこの女!何一人で美味いステーキ食ってんだ!』
耳が痛くなるような大声がマイクを通って会場に響き渡る
「あ、すみません。このお肉、タッパーにいれてもらっていいですか?いやぁ、やっぱりホテルの肉は違いますねぇ」
「あの……、呼んでますよ?」
「へ?」
『――そこのメイド!おめーだよ!!』
ステーキを食べながら料理人が焼く料理をタッパーに催促
茶番劇を完全無視して欲望に突っ走る私にガッカイダーがついにキレた
「一号……、この場に及んで五Aランク級牛肉ステーキを独り占めするなんて……。なんて食に貪欲なんだ!勉強になります!!」
私以外の人間がピチピチタイツで股間もっこり下っ端どもの手によって
会場の隅に集められている
その中で眼鏡のレンズをキラリと光らせながら
赤の他人の背中(しかも白いスーツジャケット)を紙と見たてペンを走らせる教授
「人の事を指さないでください!大人の癖にそんなことも知らないんですかっ!!このアンポンタン!」
『アッ……!』
せっかくの料理を邪魔され、ガッカイダー以上にキレる私