シンデレラ★バレンタイン
* * *


「…まったく、どうしてああなのよ。あなたたち、あれでも付き合ってるんでしょう?」

「う…えっと…あーっと…え…っと…その、はい。」

「『はい』までが長すぎるわ。」

「…おっしゃる通りで…。」

「まぁ瞬も瞬だけどね。そもそも前と大して変わらない気がするんだけど?
付き合い始めてもう何ヶ月?」

「えっと…文化祭終わって…だから…4…ヶ月とかかな…うん。」

「周りにも一度はバレたはずなのにねぇ…どうしてこう…なんていうのかしら…。
友達、って感じが抜けないわよね。」

「…おっしゃる通りで…。」


そう。里穂の言う通り。
9月に文化祭があって、その後…えと…あ、あたしがとりあえずなんとか頑張って…色々…言って…それでその一応…気持ちはちゃんとお互いに確認した…んだけど。


「さすがにキスの一つや二つはしてるんでしょ?」

「なっ…!」


里穂が無表情でざっくりとそんなことを言ってのける。
あたしは恥ずかしすぎて思わず俯いた。


「…なに、その反応…まさか、え?」

「…ま…した…。」

「聞こえないけど?」

「…した…よ…告白した時…にっ…。」

「それからそういう雰囲気には?」

「…それ…が…。」

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