すれ違う恋の行方
 
 
「美鈴……俺…」



 ガチャ…!


「美鈴、ここにいたんだ~。って、春樹もいるし!」

『秀っ…』



突然、秀が屋上へとやってきた。


「なぁんか体育館に美鈴の姿がねぇなって思ってたら、やっぱりサボってたんだな」

『あー…だって、校長の話つまんないじゃん』

「確かに」


なぜかあたしは、春樹に誘われたからって言えなかった。


秀を不安にさせるから?
それとも後ろめたい気持ちがあるから?


「春樹」
「あ?」

「北条と別れたってホントっ?」


秀はいきなり、春樹にそう尋ねていた。

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