すれ違う恋の行方
「俺さ……本当は春樹に紹介される前から、美鈴のこと知ってたんだ…」

『え?』


あたしは秀の意外な言葉に驚いた。


あたしを知ってる?
それは一体、どうゆうこと?


「俺と美鈴…美鈴と春樹が知り合ったのは高二になってからだろ?
 だけど俺は、高一の時から美鈴のこと知ってたよ」

『なんで…?』



「いつも屋上で…遠くを眺めていた人…。
 そして俺は、そんな美鈴を見上げてた人…」



そう言って、秀はあたしに微笑みかけた。
 

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