すれ違う恋の行方
 
   ***


『さむっ…』


あたしは重い屋上の扉を開けて、一言つぶやいた。


そこはあたしのお気に入りの場所。

あたしは迷いもせずにフェンスまで歩くと、そこにもたれかかりながら座った。

それにしても、この学校はセキュリティがなってないなー。
セコムくらいつけないと、簡単に侵入出来ちゃうよ。


おんぼろ校のせいか、警備員のみで、不用意に開けられた職員専用出入り口から簡単に入ることが出来てしまった。



『綺麗な星空…』



ふいに見上げた空は満天の星空で
きっと今日は新月だろう…。

だから星がいつもより綺麗に見えた。

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