すれ違う恋の行方
「なんか…意味わかんねぇうちに話が進んでんだけど…」


春樹は一人ぽかんとしてて、意味が分かっていない様子。

あたしはそんな春樹に、冗談混じりで怒った。


『春樹が来るの遅いから悪いんだよ!!』

「だからっ…」

『あ、血っ…』


見ると、春樹の唇からは血が滲み出ている。

あたしは鞄からハンカチを取り出すと、そっと唇を拭った。

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