忘れられない想い
5年生の終わりごろから
一部の男子が荒れだした。
のちに“不良グループ”に属する
わずかな人だった。
わたしは黙って見ていた。
「暴れたければ暴れればいい。
暴れても得をするどころか
迷惑をかけ、損しかしない。」
いままでならそう思っただろう。
だが違った。
なぜかこのときだけはうらやましかった。
自分の感情を表に出せること、
信じられる仲間がいること、
馬鹿騒ぎして馬鹿笑いできること
すべてがうらやましかった。