好きになんかなるハズ無い!!
倒れかけた私を、洋夢がガシッと腕を掴んで支えた。


「あまり近づくと、お前まだ嫌がるもんな」


洋夢は私をきちんと立たせると、パッと離れた。


普段洋夢は軽いボディタッチはあるものの、私が本当に嫌がる様な事は決してしない。


そういう気遣いが、慎之介と利晴をまとめる大きな力になってんだ…ろうけど………


「洋夢、アンタ……本気?」


振り絞った声が、カタカタ震える。


「だから本気だって。………もうこうなったら、ダイレクトに言っちまうか。美名、ちょっとだけ我慢してくれ」


洋夢の顔が、私のすぐ前まで接近。
< 165 / 328 >

この作品をシェア

pagetop