好きになんかなるハズ無い!!
隣の席から、李子が話しかけて来た。


「李子!アンタボタン開け過ぎ!男の子が目のやり場に困るでしょ!!」


真剣に注意するも、李子は“ハイハイ”と閉める気が見えない。


仕方ないので、私が1つ閉めてやった。


「あ……今年は私、夏休みは日本で過ごすから」


「は?日本でって……夏休み中ずっと!?外国行かないの!?」


李子の言葉に、頷く。


今までは毎年どこかしら外国行ってたけど、今年は中等部3年。


高等部に上がる前に、身の回りの環境を整理したかったのだ。


「李子はイタリアに行くんでしょ?楽しんどいで」
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