好きになんかなるハズ無い!!
アナタ達は………もし私と洋夢が両想いとしてくっついても


今までと変わらずに、私達と接してくれる――――?


「ケンカだけは…………嫌だからね」


本当に小さな声で呟いたのに、なぜか利晴に聞こえたらしい。


「美名、何か言ったか?」


メガネをかけ直しながら問いかけられ、ピクッと体が跳ねた。


凄い地獄耳だわ……


「ううん、何も言ってないよ。気のせいじゃない?」


精一杯の笑顔で答えるも、利晴の目は疑いに満ちていた。


冷や汗が一筋流れる。


「気のせい………だよ、利晴」


「――――……そうか」
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