好きになんかなるハズ無い!!
教室に着き、机にカバンを置く。


「別に。アンタは初等部から凛兎に通ってるから、慣れてんだろうさ」


隣の席に座った李子に投げやり気味に言った。


「美名だって中等部からとは言え、もう慣れてよ!3年生なんだから!!一条家だってあんなに広いんだし!」


そう言う李子の家だって、メッチャ広い。


多分うちとそんなに変わらない広さで、初めて行った時軽く迷ったし……


「うん……まあね」


頬杖をつき、遠い目をした。


凛兎学園は初等部から大学まであり、大体の生徒は初等部から通ってる。


でも私は、中等部から入った。
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