好きになんかなるハズ無い!!
利晴は洋夢の左隣の席で、プチ読書タイム中。


ものの見事に私達5人は、席がギチッと密集したのだった。


絶対私、誰かに呪いとかかけられてるっ!!


じゃなきゃこうも次から次へと不幸ばかり起きないって!


「そうね。美名、もうちょっと洋夢に優しくしたら?」


李子が私と洋夢を見比べながら、リクエスト。


「んなリクエスト、聞けません!!」


怒りでそっぽを向くと、本から顔を上げた利晴と目があう。


利晴が読んでるのは、私が貸したアメリカの作家の推理小説だった。


「美名、本サンキューな。面白かったわ結構」
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