赤い狼 四





それは別に構わない。でも、女はそういうのに敏感だから。きっと、いつか発見する。




…ま、私が残してなくても残していても、

私はそんな大それた人間じゃないから隼人達の記憶からすぐに消されるだろうからそういう配慮は要らないんだろうけど…。




やっぱり、彼女さんがね。


発見したらきっと、隼人達に問いただすと思うんだ。

それで問いただされた隼人達はそういうのが面倒臭いからその彼女さんを簡単に捨ててしまうだろう。




…うん、やっぱりすぐに想像がつく。




一通り想像した処でふぅ、と短く息を吐く。




でも、隼人達がそれでぃぃって思ったってそれは私が嫌なんだ。



隼人達には幸せになってほしい。


きっと色んな過去や、大変な事、嫌な役割を全部背負ってきたんだと思うから。





< 129 / 457 >

この作品をシェア

pagetop