赤い狼 四





「な、何で?何で何で!?」



「何何うるせぇな。ナニでもしとけ。」



「い、いきなり下ネタ!?」




順応性がますます高くなっている拓磨に驚いた。



いやいや。下ネタが順応性の一つとは認めない。断じて私は認めないよ。


でも、でもね。




「今の切り返しは素晴らしすぎた!!」



「早く座れよ。」





拓磨がはぁ、と深いため息をつく。



あぁそうですか。私のハイテンションには付き合いきれないですか。へー。



ジト目で拓磨を見ながら指定された席に座る。



そこで気付いた。私、何でここに素直に座ってんのかって。




「なな流された!!」



「うぉ!?だから急な行動起こすなって!」




急にその場に立ち上がった私に私の後ろに座っていた拓磨が驚いたような声を上げる。



それは無理だ拓磨。私は急な行動しかできない。




フッと鼻で笑うと、てめぇナメてんのか、ってメンチきられた。



怖ぇええぇ。




「大人しく座っとけ。背中流す。」




恐怖で固まった私を拓磨がまた元の位置に座らせる。


そのすぐ後に、早く背中出せ。とイラついた様子で言われた。




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