赤い狼 四





そして隼人がキレる前に謝って今のその小さな怒りを鎮めようと低姿勢で謝る。




「えっ、ごめんごめん!隼人が後ろに居たの全っ然気付かなかった!本当にごめん!」



「てめぇ最近ナメてんだろ。」




…だけど、どこかで地雷を踏んでしまったらしい。



逆に隼人を怒らせてしまった。


何故。


私は至って真面目に対応したのに。




「いっぺん痛ぇ目に合わねぇと分かんねぇのか!」



「何で私が怒られてんの?」



「なんか稚春、可哀想~…。」




ガミガミと怒鳴ってくる隼人に首を傾げると奏が眉毛を下げながら私を見てきた。



可哀想と思うんだったら助けてくれ。




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