赤い狼 四






二人が居なくなった事で静かになった教室に、夕方から夜になりつつある独特の寒さが入り込んでくる。




その教室の中で俯いて、ぽつん。








「早く楽にさせてよ。」








ひっそりと呟いた声はカーテンと踊る風によって掻き消された。






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