赤い狼 四





大事に保管しておかないと渡す時にグシャグシャになってたら駄目だからね。




ポケットに手紙がきちんと入った事を確認してから実と香が待っている階段まで走る。





隼人ってやっぱりモテるよなぁ~。そりゃあ、あの顔なんだから当たり前か。




「実!香!」



「転けないでよ?」



「走っちゃうと転けちゃうよ~。」




そう言いながら階段に座って待っている実と香に走ってダイブする。




「ぎゃー!!」



「よっと。」




実にキャッチされて香にはまんまと避けられた。




「ちょっと!私を殺す気!?」



「そんな事ないって。」



「打ち所悪かったら間違いなく私、死んでたわよ!」



「ごめんごめん。」




三人でキャハハハと笑いながら屋上までの階段をまた登った。





< 82 / 457 >

この作品をシェア

pagetop