赤い狼 四

:若さ故の妄想






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「で、どうだったのよ?」



「香も聞きた~い。」




瞳をランランと輝かせて私の顔を覗いてくる実と香にチラッと視線を向ける。




「もったいぶらないでよ~。」




すると、その視線に気付いた香がプクッと頬を膨らまして軽く睨んできた。




「ごめんごめん。話すからその顔止めて。」




そう言いながら香の顔を両手で隠す。


可愛すぎるから。同性なのにキュンッってくるから止めて。



同じ女なのに、どうしてこうも違うんだろう。謎だ。




首を傾げながら学が迎えに来た日の事を全部話す。


学に案内されたのは司の部屋だったって事。


実は《CHAIN》は物凄く広かった事。


学と司には二人専用の付き人がついている事。




司が私の婚約者というのは伏せて話をした。



…塚、最初から話す気だったら焦らしたりとか勿体ぶったりとかしてないけどね。





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