赤い狼 四





なんかあれだ。むちゃくちゃ睨まれてる。



普段、黒目率が高い実の目が白目率高いよ。ごっつ怖ぇ。


とにかく、すっごい怖いんですけど。




ブルブルと震える私を睨みながら



「学様が何て答えたのか言ってみなさいよ~!」



って地獄から這い上がってきた死人みたいな低い声で叫びながら私の腕を掴んでくる実。




が、我慢の限界だ!!




「ご、ごめんって実!!私が悪かった!」




床に頭が付きそうな勢いで土下座を試みる。



こんな事しないと私の生命が危険だ。




「学に何も質問してないのに確信めいた事言って悪かったよ!


本当に許して。マジでごめんね。ガチでごめん。」




これでもか、というくらい頭を低く下げる。



頭を下げて実の言葉を待っている間、


もし、実が刀を持ってたら容赦なく首をスパッと斬られてたんだろうな~。


と悠長な想像をしてしまって身震いをした。





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