赤い狼 四





そんなどう考えてもアリエナイ事を耳に適当に放り込みながら目を閉じる。




ぃぃよぃぃよ。



もう否定しないよ。



その妄想も若さがあるからこそ全力でできるんだろうから。




そう、何事も全力で取り組もうじゃないか。





頭の中で自分にそう言い聞かせる。


そんな事をしないと絶対にツッコミを入れてしまう。塚、二人は入れて欲しいのか?




どっちなんだ。



あぁ、でもそうじゃなかったらまた殺されそうになるしなぁ。

口を挟んだとしたら今度は八つ裂きにされそうな気がする。





――――――



『ぎゃあぁああ!助けてぇええ!』


『助けなんて来るわけないじゃない。あんたは八つ裂きにされて丸焼きされて食べられるのよ。』


『スープに浸すのもありと思う~。』




―――――…




「食べるラー油に浸けてご飯と一緒に食べるのもありと思う。」



「あんたの脳みそをラー油に浸けるわよ。」




また妄想に浸ってしまったらしい。




実のあまりにも冷たい視線に思わずブルリと体を震わせる。




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