赤い狼 四
「あ゙ー、何でここクリア出来ねぇんだよ。おかしいだろうが。」
「あ、ミレイちゃん?どったの?今?あー、今はチョット忙しいんだ。だからまた今度ね。ごめんね。」
「あー、何だよ。せっかくもう少しで終わる処だったのに。消しちまったじゃん。」
「このバイクやっぱりいつ見てもイカしてる。…………買うか。」
凍えるような寒さの真冬に突入しようとしている今日この頃。
《SINE》の二階のいつもの部屋でそれぞれ一人言を呟いている周りの奴等に目を向ける。
そこで、一番でかい声で何かを叫んでる奴に目を止めた。
床に座って、でかいテレビの画面を眉間に皺を寄せながらガン見して、真っ黒なツンツン頭をガシガシと掻く連。
ゲームに熱中しすぎて周りが見えてないな…。
連の床周りがメチャクチャ汚い。
最悪。絶対そこには行かないから。