1年後、桜の木の下で。
なんで私はここにいるんだろう。
半ば強引に梨紗に連れてこられたのは、隣のクラス。
案の定ここには占い目当ての女の子達がたくさん。
「うわっ・・香水の匂いが・・・」
「ん、凛?どうかした・・ってなんで逃げてくのよー!」
・・・ごめん梨紗。
私のあとを追いかけようとして引き返した梨紗は周りの女の子達に押され逆にどんどん奥へ行ってしまった。
なんとか廊下に出た私は息を整える。
「はぁ・・」
腕時計に目をやるとまだあと15分ある。
図書室でも行こうかな。静かだし。
そうして女の子で溢れかえるクラスを後にした。