「恋をするのはいつまでも」~先生。また、恋に落ちました・・。~ ㊤巻
ゆっくりと、先生は立ち上がった。

また、ふわっといい香りがした。


「私、先生の事忘れませんから!」


涙でぐちゃぐちゃの顔をあげて。


先生のスーツのパンツを、ぎゅっとつかんだ私。



先生を引き止めたかった。


無理だとわかっていたけれど。



1分1秒でも、一緒にいたかったから。



「一生、忘れませんから!」


嗚咽に邪魔されながらも。

ようやく言えた、最後の言葉。
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