死せる朝日の会
リンダが自分を責める必要なんて無い、それは俺がやるべき事なんだ。だってそうだろ? 俺は男なんだ。そしてみんなのリーダーなのだから。 俺はリンダの体を引き寄せ、なだめるように抱きしめた。
「お前は悪く無い、俺はこうしてここにいる。何よりリンダに怪我が無くて本当に良かった。パステルはきっと俺が助けるよ、だからそんな事言うなよ。みんな大事な仲間だろ」
おおざっぱに頭をなでられたリンダは、ボロボロと大粒の涙をこぼしながら俺を見上げだ。
「ありがとう、お前はいい奴だな。」
「いい奴じゃなくて、いい男だろ。」
俺の冗談に、リンダは微笑みながら、
「いい男なら、ここはいい感じのキスで慰めるもんだよな。アー・ユー・アンダースタン?」
さっきまでの涙を拭かずに、満面の笑みで答えたリンダの表情に、俺は不覚にもドキッとしてしまった。 流されてしまったと言えばそれまでだけど、俺はそのままリンダの唇にキスをした、それは自分でも驚くほど自然な行為に思えたし、そこには何のためらいもなかった。
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