死せる朝日の会
「で? 理解できた? この占いの効力凄いでしょ?」
ユリスは得意気に俺の肩をバンバン叩く。
「わかったよ、けど、後片付けは大変だな。」
俺は床に散らばった坪の破片を眺めながら、この大量のゴミを片付ける自分の姿を想像して、ため息をついた。
「なあ、それって何でも占えるのか? 例えばミサイルを発射したのは誰なのか? とか。」
まあ、それはたぶん無理なんだろうけどね。
「予想はできるでしょ? みんなの記憶と一緒よ、確信的な部分は占えない。けど、かなり近いところまでの情報は得られる、勝負は明日の夕方までね。」
ユリスはそう言うと、部屋の奥の扉を開けた。 するとそこには、大小様々な大きさの坪が、所狭しと並んでいる。
「占えるチャンスは限られてる、さっき使った説明用の占いが一回、本番が全員合わせて三回だけ。 そのうちの一回は、必ずリーダーであるあなたが使わなければいけない。 さあ、好きなのを選んで。」
そう言われて俺は、びっしり並んだ坪を見る。そこには色や形の異なる様々な坪が並んでいるが、俺はすでに使うべき坪を決めていた。
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