死せる朝日の会

「どうするって？ 今からの予定なら…」
「そうじゃなくてさ、どうやって私を慰めてくれるのかな？ って意味だよ。 まさか何も考えてなかったとか？」
俺にもたれかかって見上げてくるリンダは満面の笑顔だ、しかしその表情を見た俺は胸が痛くなった。 この娘は俺を元気づけようとしてくれている。 自分だってつらいのに、俺の事を優先して考えてくれているのが手に取るように伝わって来た。 そして、気がつくと俺は大粒の涙を流していた。 今の状況が嬉しくて、それでいて切なくて、だけど悲しい現実があって、そんな様々な感情が次々と俺を襲っていた。
「………っ、すまない。 俺は…、もう…」
言葉にならない、なんて言ったらいいんだ？ 俺はもうすぐ消えるけど、お前は幸せに生きてくれ。とでも言えばいいのか？ いや、そうではない筈だ、言葉じゃない何かをしてやりたい。 でもどうしていいかわからない、なんて無力なんだ。 俺は崩れるように座り込んだ。
「ヒナ、大好きだよ、どうしようもない位に愛してる。」