死せる朝日の会
「ちょっ… 恥ずかしいじゃない。」
と照れながら一歩逃げた。 俺達はしばらく黙っていたが、やがてゆっくり歩き出した。何気ない世間話をしながら、いつものように。それは至って普通の、それでいてどこにでもあるような、高校生の日常風景だった。 もし世界が平和なら、俺達二人は幸せに毎日を過ごせたのかもしれない。けど、この時既に、世界の各地で頻発していた事件のおかげで、俺達は大変な事に巻き込まれる事になる。 正確には、そうなるべくして、巻き込まれたのだ。ある一つの意思によって。
それは突然だった。 俺と同じで一人暮らしの妙は、土曜日の夜に夕食を一緒に食べるのが習慣になっていた。 その日は俺が当番になっていたので、夕方から飯の準備をはじめていた。 いつもつきっぱなしのテレビでは、先日と同じでテロ関連の速報をやっていた。
「またか、最近多いな。妙の両親は大丈夫なのか?」
ソファーに座ってテレビを見ている妙、俺の声が聞き取れなかったのか、
「え? 何?」
と、ゲーム機を接続しながら聞き返して来た。
「テレビのニュースでさ、最近テロとか多いだろ、確か妙の両親て海外なんだろ? 大丈夫なのかと思ってな」
と照れながら一歩逃げた。 俺達はしばらく黙っていたが、やがてゆっくり歩き出した。何気ない世間話をしながら、いつものように。それは至って普通の、それでいてどこにでもあるような、高校生の日常風景だった。 もし世界が平和なら、俺達二人は幸せに毎日を過ごせたのかもしれない。けど、この時既に、世界の各地で頻発していた事件のおかげで、俺達は大変な事に巻き込まれる事になる。 正確には、そうなるべくして、巻き込まれたのだ。ある一つの意思によって。
それは突然だった。 俺と同じで一人暮らしの妙は、土曜日の夜に夕食を一緒に食べるのが習慣になっていた。 その日は俺が当番になっていたので、夕方から飯の準備をはじめていた。 いつもつきっぱなしのテレビでは、先日と同じでテロ関連の速報をやっていた。
「またか、最近多いな。妙の両親は大丈夫なのか?」
ソファーに座ってテレビを見ている妙、俺の声が聞き取れなかったのか、
「え? 何?」
と、ゲーム機を接続しながら聞き返して来た。
「テレビのニュースでさ、最近テロとか多いだろ、確か妙の両親て海外なんだろ? 大丈夫なのかと思ってな」