死せる朝日の会
どうして私の名前を知ってるの? あなたは?」
まるで不思議な生き物でも見るかのような顔でリンダは答えた。
なんだって? 何を言ってるんだ? これも冗談の続きなのか?
いまいち状況が飲み込めない、なんだってんだ一体?
「とりあえず冗談はよせ、話がすすまないからな。 とりあえず…、あれ?」
俺が話をまとめようと仕切直した時だった、俺を一つの疑問が襲った。
「なあリンダ、お前いつの間に着替えたんだ?」
そうなのだ、リンダは先程までのラフな格好では無く、全身を黒いドレスで固めていたのだ。
するとリンダは自分の服装をチラッと見てから。
「着替えてないですけど、朝からこの格好してますよ。」
と、また敬語で反してきた。
そして俺が何も言い返せなくなった時、俺の後ろにいた男が、俺の肩に腕を回して来てこう言った、
「俺も一つ聞きたい」
さっきまでの穏やかな感じとは全く異なり、低く落としたトーンでゆっくりと話す。
「なんでお前がそれを持っている? その"月洛の蒼白刀"は俺の一本しか存在しないはずだ。」
男の腕に軽く力が入る、
< 176 / 258 >

この作品をシェア

pagetop