死せる朝日の会
「ああそうか、お前にはわからないんだったな? 今の彼女じゃなくてオリジナルのユリスだよ。」
なるほど、そう言う事か?
「あっ! まさか? ユリス候補は毎回お前が決めていたよな? だから常にねぇ… 、なるほどなるほど。」
リンダは何かを納得したかのようにつぶやく。 目を細めて俺を見ながら、
「残念だったな、これが現実だ。」
と言ってTシャツを勢い良くまくり上げた、
「おいっ、わかったからやめなさい」
俺は慌ててリンダのTシャツの裾を戻すべく掴んだ、しかし、
「ははっ、ひっかかったな。一体何を想像したんだ?」
やられた、Tシャツをめくった中にはなんと、
「…二枚重ねかよ。 ったく」
びっくりさせやがる。
「ドキドキしたろ?」
「そりゃそうだろうよ。」
俺は一杯喰わされた恥ずかしさを隠すため立ち上がり、
「とりあえず先に風呂入って来いよ、俺は後でいいから。」
話を変えてごまかした。
「そうだね、じゃあ先に入るよ。なんかごまかされた感じはあるけどまあいいや。 ヒナには刺激が強すぎたみたいだしな。」
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