死せる朝日の会

確かにあれはひどいよな。
「わかった、できるだけ従うよ。 俺も耳付けるか？」
なんて冗談を言ったら、
「それいいかもな？ ベタにネコミミ付けよう。 できるだけ笑えるやつ探さないとな。」
笑えるって言いやがったな、
「それも楽しいかもな、生きていられるならそれだけで素晴らしいもんだ。」
二人してツボにハマったように笑い続けた俺達は、ゆっくりと深呼吸してから時計を見る。
「10分前か、現時点で特に変わった点は無いな。俺が見た夢だと、もうすぐオリジナルの俺と相原が立ち上がって握手をするんだ、その直後に電話が掛かって来てお互いに何かを叫ぶんだよな。」
するとリンダは、
「そうなのか？ 私の夢だと握手までだな、その直後に視界が真っ暗になるんだ。」
電話の部分が無いか？ まあそこは夢だし、記憶も混じってるからな、多少の違いはあるだろう。 俺とリンダは、時計とモニターをしきりに見比べながら時間が来るのを待った。
いままで経験した事の無いような緊張が全身を支配する、