死せる朝日の会

止まる世界

目が覚めると俺は椅子に座っていた、まだ若干意識が朦朧とする。 そして、俺の目の前にはソファーに深々と腰掛けた人物が、足を組みながらジッとこちらを見ていた。
「目が覚めたようだな? どうだ、コーヒーでも飲むか?」
俺が倒れた後、薄れていく意識の中で部屋に入って来た人物。 俺はそいつの顔を睨む、
「どういう事だ? 世界はどうなったんだ? それに何故お前がここにいる? 答えろパステル、いや、アリス。」
そう、あの時部屋に入って来た人物は、遠く離れた場所にいるはずのアリスだったのだ。
「ちょうど6時を過ぎたところだ、わかるか? 世界は無事に救われたんだ、誰も先のわからない正常な世界に。 そして、これまで俺達を永きに渡り騙してきた犯人も捕まえた。 今、俺の目の前にいる。」
そう言ってアリスは俺を見た、ひどく冷たい目をしている。
「俺が犯人だと? 何をふざけてるんだ? それよりリンダはどうした? どこにいる?」
今が6時なら、既にあれから30分以上も過ぎている、あの倒れかたは尋常じゃなかった。
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