死せる朝日の会
その後の様子も気になる。 しかしアリスは俺の問いには答えずに、俺の前に開いたノートパソコンを置いた。 そのモニターには細かい日付の書かれたスケジュール表が表示されている。
「これは?」
意味がわからずにアリスを見る、
「それは、予約を取る為のシステムだ、今日の日付の欄を見てみろ。」
俺は表の中から今日の部分を目で追う、朝からずっと空白のままだ、
「何も書いてないぞ? 一体何の予約なんだ?」
するとアリスは、人差し指で床を指し示しながら、
「この部屋の利用予約さ、どこかわかるか?」
この時はじめて部屋の様子を確認する俺。そして気がついた、ここはさっきまで交渉の行われていた場所だ、ずっと監視していたから間違いない。
「別に予約が無くても不思議じゃないだろ? こんな記録が残るような物に、わざわざテロリストとの交渉の為に予約なんて入力するか? 」
あれ? 何でこんなに必死になってるんだ? アリスが何て言おうと俺は犯人ざゃないんだ、もっと落ち着かないとな。
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