死せる朝日の会
ジュンイは俺を見ながら、リモコンでテレビを付けた。最近では珍しくない海外でのテロ関連が報道されている。
「この事件、犯人のテロ集団名はわかっていますが、中心人物に関する情報はまるでわかっていません。報道規制ではなくて、実際に現地警察も割り出していないのです。ですが、私と、今ここにいる神崎さんは知っています。そして本来ならあなたも知っているはずです、このテロリスト集団の主要メンバーの名前を。 わかりますか? 私が何を言いたいのか?」
俺は何か言おうかと考えたが、結局何も言えずに頭が真っ白になっていた。
「ジュン君、あとは私が話すよ。」
さっきまで、ただ黙って聞いていた妙は、俺が見たこと無いような冷めた表情で俺を見ていた。
「このテロ事件、中心にいるのはここにいる三人と、他に五人。それから、実働の兵隊が三百人程と、支援組織が四つあるの。 皆あなたに惹かれて集まったのよ。あなたの理想の為に、それが正しい事だと信じていたから。でも…、結局全て失敗だった、最後の作戦で連合会を制し、事態を収集するはずだったのだけれども。私達が所持していた新型の核ミサイルが発射されてしまったの。
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