死せる朝日の会
原因はわからないけど、地球上の二千カ所以上に打ち込まれたミサイルによって人類は滅びてしまったわ。」
冷たい目だ、だけど真剣な口調から察するに冗談とも思えない。だが、
「二人が真剣なのはわかる。嘘とも思えない。 けど、仮に今の俺がそのテロリストだとしても、ミサイルの事なんて聞いた事ないぞ、二千カ所だろ? そんなニュースやってないし、現に俺の周りはみんな生きてるじゃないか? 」
ここまでの話を聞いて、どうにもついていけない。もしこれが二人の冗談なのだとしたらたちが悪いな。
「そうですね、一番大事なのはこれからの話です。今からちょうど一週間後、テロリスト集団【エイト】は、世界六カ国からなる連合会に対し、各地で起きてるテロをやめるように交渉したのです。もちろんこちらの手札は核ミサイルです、それしか交渉できる術がありませんでした。」
ん? テロをやめる?
「どうゆう事だ? テロリスト側の要求がテロの停止なのか?」
仮に俺達がテロリストだとして、何故テロの停止を? しかも国に対して要求するのか?
「まあ、聞いて下さい。本来テロリストとは、自分達の要求を実現させるのが目的であり、
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