死せる朝日の会

テロに伴った爆破や抗議行動は手段にすぎません。決して人を殺したい訳じゃないのです。 もし、あなたが最近のニュースを細かく見ていたなら、テロによる死傷者の数を覚えているはず、半数近くは怪我人がいないはずです。私達は絶対に人を殺しません。 矛盾しているとは思いますが、自分達の要求の為に誰かを傷つけたくはないからです。それが私達【エイト】の信念でした。」
それはつまり、
「なら残りのテロは国の仕業だと言うのか？ それをテロリストのせいにして争っていると？ そんな事をして一体何の得がある？ 」
俺がそう言うと、上着の内ポケットから紙切れを出し、俺に手渡した。
「それは一部ですが、武器関係の価格表です。一言で言うならそれが理由です。戦争やテロ対策に伴った莫大な費用、それはどこから出るか知っていますか？ まあ国によって多少違いますけど、だいたいは国民からの税金ですね。つまり、経済を活発にするには、大きな金の流れが必要なんです。早い話が、国と武器商人との利益優先の考え方が問題なんですよ。」
なんとなくだけど、わかるような気がするよ。
「つまり、わかりやすい敵がいないと駄目な訳だな？ テロリストがテロをやる。