死せる朝日の会
願えば行ける? どうゆう意味なのかはすぐに理解できた。何故ならば、手紙から視線を上げた俺の目の前に、とても大きな教会が立っていたからだ。 さっきまでいた何も無い部屋ではなく、屋外で、しかも暗くなっていた空とは違い、青く澄んだ空がどこまでも広がっていた。 あまりに現実離れしたこの状況に、俺が驚いていると。
「ようこそ、お久しぶりですね。ユリスさんもいらしてますよ。」
「相変わらず突然だな、来るなら連絡くらいしろよな。ちょうどレインが帰ったばかりだ。きっとおまえに会いたかっただろうに」
ゆっくり教会のドアが開いて、中から誰か出てきた。二人の女の子、一人は小柄で長い金髪、自信にあふれた表情からは、彼女の性格がわかるようだ。 それと最初に挨拶してくれた子は、短くて綺麗な銀髪、落ち着きのある雰囲気は、俺のほうまで癒やしてくれそうだ。二人ともまだ若く、12~13歳といったとこだろうかな。 ただ気になるのは、
「メイドさん? 俺は教会に行きたいんだけどな。」
そう、この二人、何故かメイドの格好をしているのだ。
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