死せる朝日の会
では、私達の事がわからないのも無理はありませんね。私達は西の主、レイン・コルマージオの配下で、私がパステル・モーリガン、こっちがリンダ・モーリガンと申します。もともとは、あなたがたの活動に対する物資の補給等をしていましたが、今はこのイブ教会の管理人です。本来は、あなたがここに来た時に、サポートするのが役割ですが、残念ながら記憶が戻らない限り、私達は手を貸す事はできないルールになっています。」
俺は多少なりとも驚いていた。俺の目の前にいるのは、どう見ても小さな子供ではないか。なのに、この娘達は、自分の事をテロリストの協力者だったと言っている。
「信じられませんか?」
俺の雰囲気から何かを感じたのか。パステルはゆっくりと俺の手を掴んだ。一体何をするのかと考えていた矢先、彼女は俺の手を、自分の胸に押し付けた。 慌てて振り払おうとしたのだが、異様なまでに力強くて、動く事ができなかった。
「落ち着いて下さい。何も考えないで、私の目を見て下さい。」
そんな事言われても。いくら相手が子供とはいえ、結構可愛い。そんな娘に、こんな事をされて落ち着けるだろうか?
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