死せる朝日の会
そこまではわかるよね?」
妙は、先ほどアリに渡された本を俺の前に出した。それは俺の本と同じような作りだが、名前が違っていた、【神崎妙子】と書かれたその本は、やはり最初のページが年表になっていた。
「記憶は無い、だが、信じるしかないみたいだな。」
もはや疑ってもしょうがない。
「そう。あなたも、あなたが今記憶しているあなたでは無い。だったら高柳周一は? 神崎妙子はどうなったの? 今の私達の体は、間違い無く高柳周一と神崎妙子なの。 だったらこの二人の、中身とでも言うべき存在はどうなったと思う?」
俺は突然の問いかけに戸惑った。しかし、妙の言ってる事はわからないでも無い。今の俺が高柳周一ではないのなら、本当の高柳周一はどうなったんだろうか? まだ、この体の中にいるのか? あるいは、もともと高柳周一なんて人物はいなかったんじゃないだろうか? 俺達がやり直す為に用意された架空の人間。だとしたらわかりやすい、いやきっとそうだ。なにせ神様のやる事だ、それくらい何て事はないんじゃないだろうか?
妙は、先ほどアリに渡された本を俺の前に出した。それは俺の本と同じような作りだが、名前が違っていた、【神崎妙子】と書かれたその本は、やはり最初のページが年表になっていた。
「記憶は無い、だが、信じるしかないみたいだな。」
もはや疑ってもしょうがない。
「そう。あなたも、あなたが今記憶しているあなたでは無い。だったら高柳周一は? 神崎妙子はどうなったの? 今の私達の体は、間違い無く高柳周一と神崎妙子なの。 だったらこの二人の、中身とでも言うべき存在はどうなったと思う?」
俺は突然の問いかけに戸惑った。しかし、妙の言ってる事はわからないでも無い。今の俺が高柳周一ではないのなら、本当の高柳周一はどうなったんだろうか? まだ、この体の中にいるのか? あるいは、もともと高柳周一なんて人物はいなかったんじゃないだろうか? 俺達がやり直す為に用意された架空の人間。だとしたらわかりやすい、いやきっとそうだ。なにせ神様のやる事だ、それくらい何て事はないんじゃないだろうか?