死せる朝日の会

などと、俺が自分の推論に納得しかかっていた時。
「正確は教えないよ。でもね、用意された体だなんて考えているなら、それは甘いからね。」
と、妙にあっさに見抜かされていた。いや、問題はそこじゃない。妙は正確を教えないと言ってはいるが、このやりとりこそが正確なんだろう。正確は、俺が一番考えたくない結論で間違いない。
「甘いか。そうだな、俺はどこかで、自分の事を客観的に見ていたのかもしれないな。」
本を妙に返した俺は、自分の本の最後のページを開いた。そこには、考えた中でも最悪の結末が書かれていた。
【２０２２年３月１３日 高柳周一 第三十五番目の遂行の為の器に選ばれた為、これを死亡とする。】
何度も読み返してみた。どうやら間違いじゃないらしい。
「わかったか？ 俺達の立っている場所の責任と意味が？」アリはまばたき一つする事無くこっちを見ていた。 同じように、パステルとリンダも不安げに俺を見ていた。 そうだった。俺はみんなのリーダーなんだよな。例え記憶が無くても、俺の存在が皆を支えているのなら、受け入れてやる。全てね罪を、俺自身の手で償う為に。