死せる朝日の会

しかし彼女も全く引かない。
「それこそ協定に違反する行為です。限定の序列を上げたいのならどうぞ。」
意味はわからんが、二人は静かな話し方ながらも、ゆずる事も無く膠着状態が続いた。 そんな中、ユリスは彼女を見てこう言った。
「その話。私も聞かせてもらえますか？まさかデュオの右腕であるあなたが、そんなせこい事しませんよね？ そうですねアイリス？」
アイリスと呼ばれたその来客は、ユリスの言葉に顔色を変えた。さっきまでの余裕の笑みとは違い、真剣な顔でユリスを見る。 逆にユリスは勝ち誇ったかのような表情でアイリスを見ていた。
「勝った気になるのは構いませんけど、遠慮してもらえますか？ これは秘密の話しなんです。」
アイリスの表情は、明らかに不快感をあらわにしていた。
「なら帰って。協定はそこまで保証してないから、無理は通せないよ。」
間髪入れずに言い返したユリスは楽しそうに見えた。こんなにまで一方的な対応をされるなんて、このアイリスという娘は一体何者なんだろうか？