死せる朝日の会
ゲームに例えるなら、隠しアイテムみたいなものが存在するらしい。 それはユリス本人を見つける事で得られる情報らしいのだが、今までは一回も成功した事が無いらしい。 と言うのも、実はギャンブルみたいなものらしく、一回チャレンジして間違えると、今の人生が終わってしまうらしいのだ。 ただでさえ他人の人生を踏み台にしている俺達には、できないチャレンジなのだ。
「けど、何回かチャレンジした事はあるんだぞ。 タイムリミット一杯で、どうしようもない事が判明した時にはな、ダメ元でやってみたりしたんだ。」
なるほどな、まあ結局それも失敗に終わったみたいだけどな。
「けどさ、だったらなんであいつをユリスって呼ぶんだ? 何かアテでもあるのか?」
誰がユリスなのかわからないなら、あいつの本名か、あるいは今の本体である神崎妙子と呼べばいい。 わざわざユリスと呼ぶからには何か理由があるはずだ。「あれ? 説明してなかったっけ? 神崎妙子の中にいるユリスと、私達が探してるユリスは、同じじゃないんだよ。ユリスの称号は毎回違っていて、誰一人として正解は知らないんだよ。もちろんユリスがユリスだった時もあるけどね。
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