あばば
三学期が始まったとき、澪はもちろん、鈴までも私に冷たくなった。
一人でいる私をあずさが心配して時折声をかけてくれた。
あずさと同じクラスになったのは初めてのことだったが、あずさは人懐っこく、私ともよく休み時間に会話をしたり、家でもメールをしたり、仲良くしてもらっていた。
今回の件を、あずさはよく知っていて、こうして私が頼ると、嫌がるそぶりも見せず、やさしく手を差し伸べてくれるのだった。
「あずさー!もうそろそろ行かないとー!!遅れちゃうよっ」
廊下であずさの友達が声をかける。
「あー。先行ってていいよ!!!!」
もうすぐで体育の授業が始まるのに、あずさは私にかまってくれた。
大丈夫だよ。とやさしく抱擁してくれた。
あずさに対して、心から感謝の気持ちがあふれてくるのと同時に、私は大きな罪悪感に襲われた。